蘭の花言葉

誰かの話。小説、詩、言葉。

悲しい言語喪失

ああ言われるとこう言う。

何か言うと、「いや〜でしょ笑」構文。

 

嫌な記憶を思い出す。

頭が痛くなる。

 

私の言葉は全て否定された。

何も誰の心にも通らなかった。

 

口の前に出した瞬間、軽く吹き飛ばされた。

 

だから私はあの時、言葉を封じた。

 

何も言わなかった。

 

思うだけ思って、口を閉ざした。

どうせ、何を言っても無駄だと。

 

時が経ち、あの人と距離をとった。

言葉を口に出さない日々も続いてた。

その結果、自分の気持ちが分からなくなった。

 

何を考えているのか、何を人に言いたいのか、自分が分からなくなってしまった。

 

そして人になにかを伝えようとする時、涙が溢れて、言葉が思うように出てこなくなった。

 

いつから僕は、こんなに何も考えていない人間になってしまったのだろう。