この日は、
ヤヨイ・ユウ・カナエ、
カイ・ネルケ・リン・ガル
で行動し、霧雨が降っていた。
「ヤヨイ、もっと俺たちを頼ってくれ」
「これは私の問題だよ。ユウ達を危険な目に合わせる気はない。」
ヤヨイは1人森の奥へと進んでいく。
ユウは地面を見つめている。
「ユウ。僕たちは僕たちの使命を果たそう。ヤヨイを守るためにここにいるんだ。」
「ああ。」
そう言って2人でヤヨイの元へ向かおうとしたが、
2人の足元に突然攻撃が飛んできて、ユウとカナエはバックステップで避けた。
「なんだ。」
「お前達、、、殺してやる、、、」
「下庭の者、またなんでこんなに多いんだろう」
「ヤヨイが心配だ。さっさと片付けるぞ。」
1人歩くヤヨイは、足を止めた。
すると、下庭の者がヤヨイを取り囲んだ。
雨が、強くなってきた。
ヤヨイは一瞬にして敵を倒すも、常に沸く敵がヤヨイを取り囲む。
すると、男が出てきた。
「やあ、ヤヨイ。元気だったかい?」
変な柄の布を纏った、いかにも怪しい男。
「誰?」
「私の質問には答えてくれないんだね。ならば私もヤヨイの質問に答える義理はないね。安心してくれ。私は敵じゃないよ。協力者だ。君の望みを叶えるための情報は持っているつもりだよ。」
「、、、」
沈黙が続く。
「ゲートの居場所を、知りたいかい?」
「!!」
布の下でニヤリとしながら男は言った。
「ゲートがどこに居るか、知っているの?」
「あぁ、知っているよ。もし君が知りたいというなら、取引をしようじゃないか。ゲートの居場所を教える代わりに、下庭に来て欲しい。どうかな?」
「何が目的なの?」
「言ったはずだよ。私は君の協力者だ。君の望みを叶えることが私の目的さ。」
「、、、」
「まぁいい。何もすぐにとは言わないさ。今日は挨拶に来ただけだよ。挨拶と言ってもなんだ、君の求める答えに辿り着くヒントでもあげて帰るよ。またね。ヤヨイ。」
そう言って布の男が消えた。消えたとともに、大量の下庭人が出現し、ヤヨイに襲いかかってくる。雨の中、下庭人は永遠と湧いて出てくる。
足は水たまりにぬかるみ、体は下庭人の体から出た液体でまみれる。
そしてある下庭人を倒した際、強い瞬間的な頭痛とともに、強烈な映像が脳裏に響いた。次の瞬間、ヤヨイは叫んでいた。脳裏に響く残酷な映像、経験したことのない、知らない光景、仲間達も全員死んでいる、大虐殺の光景、そしてそこには血まみれのヤヨイが立っている。強い頭痛と受け入れ難い光景に頭を抱え、叫ぶヤヨイを覆うように下庭人が飛び込んでいく。