ヤヨイの小説、エッセイ(毎日投稿)

心の中で育てたヤヨイの物語です。

小説メモ16「ヤヨイの3世界」

この日は、

ヤヨイ・ユウ・カナエ、

カイ・ネルケ・リン・ガル

で行動し、霧雨が降っていた。

 

「ヤヨイ、もっと俺たちを頼ってくれ」

「これは私の問題だよ。ユウ達を危険な目に合わせる気はない。」

 

ヤヨイは1人森の奥へと進んでいく。

ユウは地面を見つめている。

「ユウ。僕たちは僕たちの使命を果たそう。ヤヨイを守るためにここにいるんだ。」

「ああ。」

そう言って2人でヤヨイの元へ向かおうとしたが、

 

2人の足元に突然攻撃が飛んできて、ユウとカナエはバックステップで避けた。

「なんだ。」

「お前達、、、殺してやる、、、」

「下庭の者、またなんでこんなに多いんだろう」

「ヤヨイが心配だ。さっさと片付けるぞ。」

 

1人歩くヤヨイは、足を止めた。

すると、下庭の者がヤヨイを取り囲んだ。

雨が、強くなってきた。

ヤヨイは一瞬にして敵を倒すも、常に沸く敵がヤヨイを取り囲む。

 

すると、男が出てきた。

 

「やあ、ヤヨイ。元気だったかい?」

変な柄の布を纏った、いかにも怪しい男。

 

「誰?」

「私の質問には答えてくれないんだね。ならば私もヤヨイの質問に答える義理はないね。安心してくれ。私は敵じゃないよ。協力者だ。君の望みを叶えるための情報は持っているつもりだよ。」

 

「、、、」

沈黙が続く。

 

「ゲートの居場所を、知りたいかい?」

「!!」

布の下でニヤリとしながら男は言った。

 

「ゲートがどこに居るか、知っているの?」

「あぁ、知っているよ。もし君が知りたいというなら、取引をしようじゃないか。ゲートの居場所を教える代わりに、下庭に来て欲しい。どうかな?」

 

「何が目的なの?」

「言ったはずだよ。私は君の協力者だ。君の望みを叶えることが私の目的さ。」

 

「、、、」

「まぁいい。何もすぐにとは言わないさ。今日は挨拶に来ただけだよ。挨拶と言ってもなんだ、君の求める答えに辿り着くヒントでもあげて帰るよ。またね。ヤヨイ。」

 

そう言って布の男が消えた。消えたとともに、大量の下庭人が出現し、ヤヨイに襲いかかってくる。雨の中、下庭人は永遠と湧いて出てくる。

 

足は水たまりにぬかるみ、体は下庭人の体から出た液体でまみれる。

そしてある下庭人を倒した際、強い瞬間的な頭痛とともに、強烈な映像が脳裏に響いた。次の瞬間、ヤヨイは叫んでいた。脳裏に響く残酷な映像、経験したことのない、知らない光景、仲間達も全員死んでいる、大虐殺の光景、そしてそこには血まみれのヤヨイが立っている。強い頭痛と受け入れ難い光景に頭を抱え、叫ぶヤヨイを覆うように下庭人が飛び込んでいく。